紀行に属するもの

川越松山之記

独笑庵立義撰 写本一冊文化十五年五月

江戸を発し、川越を経て、松山に至り、比企の慈光山に登り、越生町に出でゝ、再び川越に帰り、所沢方面より江戸に向ふ旅行記也。 記事固より繁簡あれど、短時日の旅行としては止むを得ず、小冊の割合に参考とすべき資料あり。

都伎山日記

清水浜臣撰 写本一冊 文化十二年

和文体にて頗る健筆、一読快然たるを覚ゆ。 然れども此書熊谷町より比企郡都伎山に到る紀行にして入間郡に関係する記事は川越町の横田氏の名を挙ぐる外一二に遇ぎず。

屋らずの雨

撰者不明 刊本二冊

江戸を出て入間川、 東明寺、 仙波喜多院三芳野神社行伝寺、 氷川神社等を観て、比企郡三保谷の養竹院に出づ。 旧刻の刊本にして読み難きこと夥し。