字観音前にあり。 長宮氷川神社と呼ぶ。 長徳元年出雲大社より勧請すと称すれども詳ならず。 台門の道程四町十六間の長さに及ぶ。 故に名けて長宮と称すとなすが如きは俗説なるべし。 古は長宮千軒町とて、社頭華表ノ前、繁華なる町家ありしも、戦国の頃離散せりと伝ふ。 天正十九年、慶長十四年、元和二年以下社殿数度の造修営を行ひ、明治四年川越県郷社となりしも、五年入間県の時、改めて村社に列せらる。 福岡、 中福岡、 福岡新田の鎮守也。 三大字の小社は既に大抵合祀せられたるが如し。