村の北方にありしと覚しく、或は新河岸の地域にも及びしか。 然れども今其跡を徴するに由なし。 或は砂村氷川神社の南方にも城塁の跡ありと云へど確実ならず。 風土記には寺尾より上下新河岸に跨りて、本丸二丸三丸と覚しか処あり。 又砂村の境に土居あり之を要害と呼ぶと記せり。 更に其記す所によれば、寺尾に小字猫山あり。 或は猫山は根古屋の転訛なるやも計られず。 (野話にも砦跡の事見ゆ。)