字中台にあり、街道の東に位し、一丘の上にあり。 其丘高三丈、項上殆ど正円形にして、直径六七間、中腹に御岳社あり。 松、樅の大木、若木と相雑はり、境内大に幽邃也。 山上の社殿亦之に適へり。 村社、中台の鎮守たり。 或は曰く。 中台の漸く開け始まりし頃に当ては、此丘、甚だ小、唯稲荷の小祠あり而して、実に武蔵野の境塚たるに過ぎざりし也。 然るに中台の漸く人家加はるに従ひ、八雲神社を此処に勧請し、丘を高くし、殿を建てたるなりと。 此事遂に今福、中台不和の因となりしが、今は両部落相合し共に大字今福と称せらる。