下組にあり。 天台宗、灌頂院未也。 天龍山徳性寺と称す。 秀山律師の開創と伝ふるのみにして、年代も詳にせず。 十四世祐円中興し、万治三年寂せりと云ふ。 現住は三十二世也。 創立以来火災に罹ると二回。 寺に弘安四年十一月と記せる一板碑あり。
本乗院の東南、街道を隔てゝ旧稲荷の社跡あり。 数年前此辺より板碑数基を出せりと云ふ。 宿の西方畑中に一二の古塚あり。 上に石塔を立てたるものあり。