竹間沢

竹間沢は村の東南に位し、四方十四五町、民家一百に近し。 村の中央に竹林あり。 清泉湧出し、其辺を本村と称す。 依て思ふ。 竹間沢の開くるや、人戸此辺に先づ連り、而して竹間沢の名称も亦此処に基て生じたるを。 其開発の年代は口碑によれば元仁の頃(北条泰時の初年)に属すと云ふ。

竹間神社

村の中央、字南側にあり。 村社也。 末社に根本社、榛名社、金刀比羅社、菅原社、稲荷社あり。 村内の祠を集めたると覚しく、拝殿建築中也。(?)

社の北数十間に、村の良名主池上八郎碑立てり。

泉蔵院

村の中央、字南側と称する処にあり。 真言宗新義派に属し、青龍山寿福寺と云ふ、大和田町普光明寺の直末也。 開山は僧承範と伝ふるのみにて年代詳ならず。 境内に勢至堂あり。

不動堂

村の西北隅、字出久保にあり。 天台宗寺門派に属せり。