東福寺

村の中央に位し、氷川社の西二三町を隔てたり。真言宗にして、水木山東福寺と称す、青梅町金剛寺末に属せり、本堂古雅也。古老の口碑によれば、行基菩薩の開山なりと称すれども探るべからず。又開祖聖宝尊師延喜九年七月六日入寂なりと云ひ、応和、康保、安和、永祚年間の古碑今尚存せりと称すれど、真偽詳ならず、中興法流開山と称せらるゝ観真に至ては元禄十二年十二月十一日入寂の証あり。改宗以後今に至るまで十八世也。堂の東に成田山の殿宇あり。傍には薬師の小堂、乳不動等あり。信者少からざるが如し。墓地は本堂の西にあり。