六所神社
六所脇にあり。村社也。府中の六所神社を勧請すと云ふ。
上新井は村の東半を占めたり。戸数二百弱。所沢町を隔てゝ松井村下新井の地と相呼応するもの也。或は曰く昔弘法大師此処に井を穿ち、清冷の水を得たり、依て村名を新井と名くと。今も三ッ井戸と称するものあり。然れども俗説採るに足らず。野話が新井を以て所沢村の新居なりとせるは稍々傾聴するに足る。上新井の北部に石鏃を出す。
六所脇にあり。村社也。府中の六所神社を勧請すと云ふ。
上洗山無量寺と号し、真言宗也。古は草庵に過ぎざりしを何れの頃か一寺とせりと云ふ。元三井の付近にあり。里伝によれば行基(此処には行基となれり)東巡せる時此地に至り土人の為に三井を祈願し、井の此方に草庵を構ふ、天正中重誉中興して一寺となし、寛文年中今の処に移す。と。
東方にあり。所沢町に近し。谷戸川に沿ふて今は二井あり。井底河床よりも高し。然も川は水屡々絶ゆれども、井は終古深碧なりと云ふ。里人之を奇とす。
阿弥陀堂のありし処なり。板碑を出せしと云ふ。