不動堂

東光寺の西南にあり。堂は高台に設け、台下に元の修験明王院あり。院は笹井観音堂の配下にして、威徳山と号す。不動堂の旧別当也。堂に不動の木像を安置す。丈三尺五寸、古色蒼然偉大なる仏像也。伝へ言ふ。金子家忠の守本尊にして、家忠鞍骨山に城を設け、館を仏子に設く、強敵と戦ふに臨で祈願の功により難を免れたりと。奉○追武州入東郡小谷田江不動之鰐口元和四年施主と刻したる鰐口あり。