久保稲荷神社

久保にあり。境内に老桜相連り、築山、神楽殿、絵馬堂等あり、明治初年には常設演劇場其他の観覧物ありて、大に賑へり。今も十余の民戸は殆ど社のために生活すと云ふ。社は天文年間守屋伊豆が京都稲荷山より分祀したる所と伝へられ、天明六年疫癘の流行せる後、頗る世に崇敬せられたり。