法音寺

寺脇にあり。 悳日山と号す。 大智寺末。 寺の後方西に当り、午塚とて高一丈、周囲十間許り。 四十四年堀りしも何物もなし。 此寺享和中焼失し什器古記を失ひ、唯楼門を存す。 梵鐘元禄五年の銘ありと。 考証とならず。 寺内に伏見稲荷あり、文化十年創立、観音堂あり、其後方に小川氏累代の墓碑あり。 小川氏は旧家にして、元甲斐の宿将馬場美濃守の後なりと。 碑あり、慶長の年号あり。 馬場氏何時よりか小川と改むと云ふ。