小堤

小堤(コヅツミ)は鯨井の西北に当り、坂戸街道の北側に人家多し。 東西九町、南北十町、民家約四十、 此地元三芳野郷とも称し、或は勝呂郷とも称す。 風土記によれば、此地或は、上小坂村なりしが如し。 然るを寛永の頃村の南鯨井の境を流るる小畔川の縁辺に堤を築きし故小堤と改めしならんといふ。 思ふに此村の東北に中下小塚あれど、上小坂なし。 此説恐くは然るべし。

陣場

小畔川に面する高台也。 村民或は古戦場とも云ふ。 明かならず。

八幡社

陣場にあり、末社三。

能満寺

八幡社の丘下にあり、今小学校となる。 泉池あり弁天祠を設く、又薬師堂あり。 大智寺末、里正長兵衛開基といふ。