中央にあり。 広林山と号し、大智寺に属す、昔は寺観も盛大にして、門前を長松寺町と称したりと伝へらる。 今は廃寺となり僅に荒廃せる一小堂を存するのみ。 堂の後方より土居の跡数十間、西方に向て走り、又北方に続けり。 思ふに古は必ず長方形に続きしなるべし、但何人の居なるやを知らず。 然れども寺は豪族の消滅若しくは移転後恐らく建立せられたるものと覚し。