平山氏

堀内の東に接して、平山氏の住宅あり。元斉膝氏と称し、明治初年村名に因て平山と改む。賞に平山村諸斉藤氏の本宗也。故に今の平山氏、古の平山氏と全く何等の関係なし。伝ふる所によれば、斉藤氏元松山城主上田案独斉に事へ、天正十八年松山陥るに及で、兄弟三人、一人は比企郡中山村園部に住し、一人は郡内高萩村女影に住し、一人は此地に住せりと。家に北条氏政が、上田案独斉に与へたる古文書あり。又漢籍書画の所蔵甚だ多く、石器数点あり。邸内居木蓊鬱たり。