多聞寺

村の東南隅に位し、高台の上に南面せり。福寿山瀧房院と号す。寺の草創は寛元四年にして、中興開山を空伝(応仁二年頃住)と云ふ。寺は元台下に東面して立ちしが、寛永三十年其堂宇を今の処に引き、寛保三年新に寺堂庫裡厩を建立せりと云ふ。毘沙門堂あり。毛呂村岩井法眼寺より引ける薬師堂あり。墓地に板碑あり。