諏訪神社
元高房山の中腹にありしを、他に移し、三十九年山の頂上に存せせし浅間社に合祀せり。諏訪は古社と覚しく、中腹の旧社地には周囲三丈の巨欅あり、四十年伐接せりと云ふ。
成瀬は黒岩の西北にあり。高房山(こうぼうやま)は北方に立ち、山容頗る人目を惹き易し。高さ五六町、松杉生ひ茂れり。山に諏訪神社及如意輪観音堂あり。
元高房山の中腹にありしを、他に移し、三十九年山の頂上に存せせし浅間社に合祀せり。諏訪は古社と覚しく、中腹の旧社地には周囲三丈の巨欅あり、四十年伐接せりと云ふ。
高房山の中腹にあり。堂は元妙見寺に属し、寺は応永の頃梅園村小杉天神社の別当を務めたるやの形跡あり。今は廃寺となり、如意輪観音のみ参拝者多し。
高房山の西方に当り、丘下の畑地に神明の社跡あり。風土記に出でたる五輪塔の破片もあり。塔は少しく西方にありしと云ふ。社跡付近は即ち屋敷跡にして、恐らく鳴瀬氏の拠地たりしならんと云ふ。近く太刀打場と称する処もあり。太刀打は鍛冶の意味にや。血闘にはあらざるベし。