長沢寺

字山王坂にあり、曹洞宗通助派能仁寺末虚空蔵を本尊とす、創立年月不明なれど、境内建久三壬子年四月一日を初とし、元享、元徳、康永、応安の古苔碑現存せりと云ふ、(著者は之を見ず)。且古老の口碑にも其頃已に創立ありしが如く伝ふ、寛永年間能仁寺七世文広道徳風化し、遂に中興開山となると、過去帳に明記せり.文広は寛永十二年八月廿八日寂すと云、(碑あり)丘上の寺堂清浄にして、境内極めて閑静也。