大寺(おおでら)

葛貫の南方を称して大寺と云ふ。今も称せり。風土記によれば別に下大寺と称するもあり。土人の説によれば其辺礎石尚存するありと云ひ、或は近年に至て除去せりと云ふ。蓋し古、大伽藍の存せし処にや。(此辺に延文五年と記せる小板碑あり。又大寺の鐘堂は、高麗川村平沢に置かれしものならんと云ふものあり。