安生老

川越入間川街道に臨み、豊田より野田新田にも及ぶ。 中央に白山社あり。 伝へ言ふ。 古は川越仙波喜多院の境内の一部にありしが、東照宮?造立の時、彼地を退去し、此原野を開きて居住せりと。 其旧家に伝へし所によれば、天正のはじめ、上野国に住し砥石売買を行へりと。 安生老の名何に依て生ぜしかを知らず。 二十二年四月北半を割て、野田新田に加ふ。