虎秀

虎秀は村の略中央を占めたり。東西二十町、南北三十町、民戸吾野川畔の外、北方の渓間虎秀川に沿ひて散在し、或は丘の中腹、又は峰を隔てゝ居住せり。凡て六十、小学校あり。其付近を市場と云ふ。古此辺に市立ちし処也。近年其辺の畑より土器を出せりと云ふ。

熊野神社

虎秀平戸の鎮守也。天正十九年朱印を附せらる。

福徳寺

陽秀山と号し、井上興徳寺末、建暦二年宝山の開山にして入寂は寛善三年なりと云ふ。今は無住也。